[2005年08月31日] ゆるしてもいいのですか

●衆議院の選挙ということになって拡声器をつけたくるまがぎゃんぎゃんとなにかをわめきちらしながらウチのあたりをまわりだした。それはしょうがないんだけど、いちばんさいしょにきたくるまがいきなり「みなさん、ゆるしてもいいのですか?」といいだしたのにはびっくりした。それはまさに、ある日突然、というかんじでやってきた。ある日突然、この平和でのどかで閑静な住宅街に「みなさん、ゆるしてもいいのですか?」 そんな決断をいきなりせまられてもこまる。いったいなにをゆるすのか。あるいはゆるさないのか。そもそもそれはなんの話なのか、それがはっきりしないことにはゆるすともゆるさないともいえないではないか。そうおもってそのさきなにをいいだすのか聞き耳をたてていると、国政にかんする話がはじまって、その声はだんだんちかづいてきて、しかるのちに遠ざかっていったので、ああそうか、選挙の立候補者の街宣カーなのかと気がついた。そういえば選挙がはじまるんだったな、とおもいあたって、そうしたらとたんにどうでもよくなってしまい、もう話をきくのをやめてしまったのでかれがなにをゆるすべきでないと主張していたのかはわからない。ともかくなかなかひとさわがせな街宣カーではある。たぶんあのひとはどこへいっても「みなさん、ゆるしてもいいのですか?」という決めぜりふをいちばんさいしょに発声して、それからなんだかんだと演説をはじめているのだろう。きっとそういうことにしているのにちがいない。たしかにこれってちょっとぎょっとして、おもわず聞きいってしまう。そのへんのところを計算しているにちがいなくて、なかなかのテクニシャンです。つうか本音はおれとしてはおまえがいちばんゆるせんのだが。なんか迷惑だろそれ。

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