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→やあみんな元気かい。おれがぽいうだ。気ぶんはどうかな。もしも元気じゃないというきみは、そうだな、フィンランド語の格変化でも考えて勇気をだしてほしい。あれにくらべたら、おれたちの人生なんて、ゼンマイ仕掛けのおもちゃみたいに単純なものだ。そう考えて、元気をだしてくれ。なにしろフィンランドのひとたちは、おれたちに勇気をもたせるために格変化をしてくれてるんだから、ちゃんと利用してくれよな。
→オーケー、すまない。もっとちゃんと話すよ。これは、もしかしたらいま落ち込んでいるかもしれないだれかのための話だ。そういう話をしたくなった。そうさ、だれにも落ちこんでしまうことはあるものさ。それは、おれたちにはどうしようもないことだ。生活っていうのは、ただ日々を過ごしていけばいいことなはずなのに、それがおれたちにはできないのさ。空にかかったうっとうしい雨雲を、おれたちにはどうにもすることができないのとおなじさ。
→それは、もちろんおれにだってどうすることもできない。じぶんの雨雲さえ追いはらえないおれに、だれかの雨雲を追っぱらうことなんて、できやしないのさ。きみのために星に祈ることくらいしかできない。じっさいおれはたったいま、雨雲のむこうにひろがっているはずの星空にむかって、きみのために祈ったところさ。おれの願いは届いたかな。お星さま、よろしく。
→ところで、ひとつだけ、ぜひきみにしっていてほしいことがあるんだ。たぶん、こんなことを話す機会なんて、そうめったにあるもんじゃないと思うから、よく聞いてくれ。
「お れ た ち は み ん な、 き み が す き だ 。」
保証するよ。おれたちはみんな、きみがすきだ。きみはひとりぼっちじゃない。いいかい? きみはひとりぼっちじゃない。おれたちはみんな、きみが必要なんだ。
→話は以上だ。雨雲が去って、またいつもの元気なきみの声が聞けることを期待している。じゃ曲にしよう。落ち込んでるひとにも、そうじゃないひとにも、ラジオはいつだって平等だ。今夜もラジオは平等に、キッド・ロックで「Only God Knows Why」。
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