| [2002年02月02日] 騒音 |
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すきやき。めし(ひる) ハヤシライス(ゆう) |
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ちかごろ夜中の洗濯機の音になやまされている。どこの家なのかはわからないのだが、深夜に洗濯をする家がある。しかも、ちょうどおれがベッドにもぐりこんでうつらうつらする時間になると、まるでそれをみはからっていたかのように、ゴー、ゴー、と洗濯機をまわす音がきこえてくる。非常識である。ちょうどねむりの扉をあけてそのなかにあしをふみいれようとするところだったおれは、またはじまったよ、こんな夜中にどこの家だろう、迷惑なことだなあとおもう。いちどたしかめにいかなくちゃ、はっきりと苦情をいったほうがいいのかもしれないな、でもきょうはねむいからいいや、とぼんやりかんがえつつ、そのうちねむってしまう。はんぶんねぼけながらかんがえることなので、あくる日になるとすっかりわすれている。そして夜になる。ベッドでうとうとしていると、またどこからともなく洗濯機の音がきこえてくる。こまった家があるなあとおもいながらねむる。といった夜がしばらくつづいていたのだが、せんじつとうとうこの近所迷惑の正体があきらかになった。それはほかならないこのおれなのであった。といっても夢遊病のおれがいつのまにか洗濯機のスイッチをいれていたというわけではなくて、たんにおれのかいているイビキの音なのであった。寝床のなかで、ゴー、ゴー、という音があまりにおれの呼吸とシンクロナイズしていることに気づいて、ためしに呼吸するのをやめると、洗濯機の音もやむ。呼吸を再開すると洗濯機の音もきこえてくる。してみるとどうやらおれは、じぶんのかいているイビキの音をどこかの洗濯機の音だとおもいこんでいたらしい。ねぼけというのはおそろしいもので、なにもかもじぶんのつごうのよいほうに曲解してしまうものならしくて、じぶんが発生源にほかならない騒音を、どこかとおくでなっている洗濯機の音としてうけとめて、そうして非常識きわまりないと腹をたてていたらしい。やれやれ。へたに逆上して夜中に近所の家を一軒ずつまわったりとかしないでよかったよ。やれやれ。 |
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