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すこしまえに茨城県南ローカルなテレビをみていたら土浦の祭中継かなにかで、高校生くらいの男の子たちが路上のステージでバンド演奏している映像がでてきて、エクストリームの曲をやっていたので感心してしまった。エクストリームってあんまりよくしらないけど、たぶんコピーするのはけっこうむずかしいとおもう。とくにあのギターは、おれなんかにはもはや謎なところでひいている。あのリズム感がもう、どうなっちゃっているのか完全に謎である。高校生がああいうのをコピーしようとするんだからえらいです。たんにむこうみずなだけというみかたもありますけど。そのてんおれが高校生くらいのころというのはレッドツェッペリンだとかディープパープルだとか、世界は単純でよかったなあとおもう。まれにクイーンとかに手をだして煮え湯をのまされてる連中もいたりしたけど、そのへんの選曲さえまちがえなければまず楽勝である。とくにベーシストには楽勝で、ピンクフロイドなんてもう、足でやったってできるつうくらいのもんである。それはいいすぎか。まあとにかく簡単明瞭です。コピーの選曲については、とうぜんバンドのメンバーが合議をしてきめるのが一般的なわけだけど、ときどきこまってしまうことがある。まず、だれかが「オレはどうしてもこれがやりたいんだ」といいだして、その曲が気にいらない場合というのがある。でも、じぶんだって「オレはどうしてもこれがやりたいんだ」と主張してみんなに協力してもらうこともあるので、そこはお互い様なので、しょうしょう気にいらなくてもやるしかない。それが簡単な曲だったらいいんだけど、たいていはそのぎゃくで、たとえば構成がやたらと複雑でおぼえるのがめんどくさいとか、あるいはおかしなクセがあってコピーするのが困難だとか、やたらと手がつかれるリフをえんえんとやらされるとか、単純にテクニック的におれのできないことをやられているとか、いろいろとこまらされることはおおい。すきな曲ならそういうのもがまんできるけど、気にいらない曲だとこういうのはコピーしていてだんだんと選曲したやつをうらみたくなってくる。でもそういうのはじつはまだましで、おぼえられなかったらおぼえるまでやればいいんだし、できなかったらできるまでやればいいんだし、どうしてもできなかったらごまかす手法をあみだせばすむわけで、そういうのはまだいいのであって、いちばんやっかいなのは、やっていてつまらない曲をもってこられたときだ。きいていて楽しい曲とかつまらない曲とかいうのとはべつに、演奏していて楽しい曲とそうじゃない曲というのがある。けっこうこれはふしぎなもので、きいていてすきな曲でも、やってみるとものすごくつまらない曲というのがある。つまんない曲をやるというのはなかなかの苦痛である。そういう曲ばかり選曲してくるやつがいると、だんだんと不信感がつのってきて、やがてはけんかにもなる。音楽性がどうこうとか方向性がどうこうとか、かっこつけていうとそういうことなんですが、まあ、気のあうバンド仲間をみつけるのはなかなかたいへんですね、という話です。で、やっていて楽しい曲はあるのかというと、これはもちろんある。ていうか、音楽っていうのはだいたいやってて楽しいものだ。あたりまえだ。そのなかに、きいてて退屈な曲でも、やってみるとびっくりするほど楽しい曲というのがある。意外とたくさんある。個人的にそういうのでびっくりしたのはなんといってもAC/DCです。もう、楽しいどころじゃない。すいこまれていくのだ。どこまでも。トランスしちゃうのだ。「なんだこれは?」ととまどってしまうくらいどこまでもつれていかれてしまう。バンド演奏っていうのは、なんていうか、やっているとふしぎなことになってしまう曲というのがある。たしかにあるんです。そういう曲のヒット率のたかさでいうと、おれにはAC/DCがいちばんでした。どれもこれもやってみるとふしぎなことになってしまう曲ばかり。しかもコード進行は全曲おなじなので1曲コピーすればぜんぶできる。ありがたすぎるぜアンガス。こういうのってきいてるだけだとなかなかわからなくて、やってみないとわからないめんがあるので、機会があったらぜひいちどおためしください。たいていそんな機会はありませんが。
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