|
●きょうはたいへんな悪夢をみてめをさました。世の中のひとがすべてむにゃむにゃした言葉を話してる夢だ。それのどこが悪夢なのかときかれると説明するのがむずかしい。それはもう、説明できないくらい不快な言葉なのだ。その言葉をきいているとなんだかむかむかしてくる。むしょうに暴力的な気ぶんになる。やめろ、とおれはいう。でもだれもむにゃむにゃ語をやめない。悪夢である。はらをたててめをさますと、つけっぱなしのテレビはどこかヨーロッパのくにのむかしの映画をやっていた。ただちにたたっ切り、またねることにする。
●そういえばまだ新婚の部類にはいるしりあいの女の子がさいきんダンナに逃げられてしまって、「なんで逃げられちゃったの?」とたずねたら、生活習慣のちがいが原因だといってたのをおもいだした。ダンナはムコさんで、彼女の家で彼女の両親とくらしてたんだけど、彼女の家では、たとえばトイレの照明は、だれかが使用するとき以外はかならず消しておく。テレビは、みないときはコンセントをぬいておく。歯磨きするときだって、水道の水をだしっぱなしになんてしない。そういう、地球にやさしいといえばやさしい家なんだけど、そういうのはダンナさんの習慣になくて、うるさくいわれて、だんだんイヤケがさして逃げちゃったんだという。ふうん、と感心したそぶりをして、でもこころのなかでおれはおもったんだけど、そんなことで男の子はヨメさんをすてたりはしない。たしかに生活習慣のちがいというのはなかなかあらためられないものかもしれないけど、でも、そんなことで逃げだしたりはしない。まずまちがいないく、ほんとうの原因というのはどこかほかのところにある。賭けたっていい。ほかにある。だけど、そんなことをいったってしょうがないし、彼女がかわいそうなのでそれはだまっていた。かわりに「なるほどなあ、そういう習慣のちがいって、たしかにあるよなあ」となぐさめておいた。それから元気だしなよと彼女を飲酒にさそって‥‥というのはむろんうそです。
●でも、たしかに逃げだすほどではないけど、そういうのをいちいち家族にちくちくやられるのはプレッシャーかもしれないなあともおもう。なにをかくそうおれじしん、いちいちデンキを消したりなんてしない人間だからだ。つけっぱなし人間だからだ。たとえばいまキーボードをたたいてるこのコンピューターだって、購入していらい、電源をきったおぼえがない。アルジがいようがいまいが、つねに電源がはいっている。電源がきれたのは、フリーズしてリスタートをかけた瞬間くらいのものだ。コンピューターにかぎらず、テレビだってエアコンだって冷蔵庫だって、平気でつけっぱなしのまま外出してしまう。いや冷蔵庫はあたりまえですけど。ともかくこういうおれみたいな地球温暖化男が彼女の家のようなところにムコにいってしまうと、たぶんかったるいことになるだろうなあとはおもう。トイレのデンキを消すどころか、流しわすれてくることだってすくなからずあるおれに、いちいちデンキを消してくるなんて、これはもう一生ムリだからだ。あんまりなんどもうるさく注意されたらたしかに、ちぇっ、やってらんねえぜとやくざな気ぶんになることもあるだろうなあとおもう。でも、そのせいでヨメさんをすてたりはしないともおもうけど。
●なんにしても、テレビはつけっぱなしにしてねるものじゃないですね。ごめんなさい。きょうからねむくなる時間帯には地球にやさしい、なにかアコースティックな行為をしてるようにこころがけとくよ。
|