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●いがいとさいきんまでしらなかったのだが、どうも成田山というのは山ではないらしい。ギリのおねえさんをクルマにのせて成田市内をはしっていたらちょうど成田山がみえたので、「あれが成田山だよ」とおしえるとおねえさんは「え?」と意外そうなかおをする。そんで、しばらくそっちのほうをながめたのち「成田山て山かとおもったらそうじゃないんだねえ」といいだした。これにはおれもおどろいて、なにしろ成田山といえば山以外のなにものでもないとしんじこんでいたからおどろいて「あれが山でなければなんなんだ」とたずねると、おねえさんはすこしかんがえて「ん〜。…オカ?」という。オカ? あれはオカなの? 山じゃないの? とたずねるとおねえさんはわらいながら「あんなのを山っていうのはこのへんのひとたちだけよ〜」とのことである。う〜む。そういうモノであったか。どうもむかしからおれは「○○なのはおまえだけだ」みたいないいかたをされるとすごく弱くて、そっちが少数派でこっちが多数派だというふうにいわれるとすぐに降参してしまう。は〜。あれは山ではなくオカであるのか。全国的には。は〜、いやいや、これは勉強になりましたと感心しているとさらにおねえさんは「あとさあ、このへんのひとって木がまとまってはえてるところを山っていうよねえ」という。もちろんだ。木がはえてるところは山だ。そんなのきまってるじゃないか、といおうとして悪い予感がしたので「もしかしてあれは山っていわないの?」とおそるおそるたずねるとおねえさんは「いわないよ〜」とわらった。「じゃそういうのはなんていうんだ?」ときくと「ん〜。…ハヤシ?」とのことである。は〜。あれはハヤシというものでありましたか。は〜。ちょっと心配になってきたのでさらに「もしかして筑波山は、あれは山ではないのだろうか」とたずねると「ん〜。…あれはギリギリ山っていってもいいかな」とのことでした。なんと。筑波山はギリギリ山でしたか。そしてあなたはギリの姉ですか。関係ないけど。ともかく筑波山といえば富士山につぐぐらいの巨峰かとおもっていましたが、あれはギリギリですか。は〜。地理学はむずかしいものがあります。そんで、あまりにもむずかしいので、おもわずネットで調べてみた。いったい山とはなんなのか、その定義とはいかなるものであるのか、調べてみた。グーグルにいってさいしょ「山 定義」とうちこんだらどうも世の中には「定義山」というのがあるらしくてその話ばかりなので(ハタ迷惑な山である)、「山 定義 国土地理院」とやってみたらこんなのがみつかった。
山とは、地表面が高く大きく盛り上がったものと考え、眺めた感じで一つの山の範囲を定める。山には一つの頂上に斜面が集まる単純なものあれば、複数の峰、複数の頂上を持ち全体の総称としての山名と部分的な峰や山頂部に別の山名を持つものもある。 [国土地理院:日本の山岳標高一覧 1003山 日本地図センター 1991 p125]
…だそうです。意味わかりますか? ごめんなさい、おれにはいまひとつよくわかりません。三度ほどよみかえしましたがわかりません。わからんのですが、たいへん気になるのは「眺めた感じで」というところです。眺めた感じ? なんだそれ。いっちゃわるいけど、もしかして、これかいてるひともわかってないんじゃないのか? どのへんまでがひらべったくて、どのへんから山なのか、国土地理院もわかってないんじゃないのか? そういう気がすごくする。なんかもっとこう、それらしい学術専門用語をハシバシにちりばめつつ、びしっと「海抜○○メートル以上が山っ」とかいいきってくれたらこっちも「はは〜ありがとうございます」と土下座して納得できるんだけど、内心そういうのを期待してたんだけど、どうもそういうハッタリかましてくれる山の定義というのは国土地理院にはないらしい。かといって、国土地理院になかったらほかのどこにもないよなあ。つまり山ってけっきょく、なんかもうテキトーなんじゃん。山、テキトー。なんとなくみた感じ山だったらもう山なんだそうです。なんだよ。じゃあ木ぃはえてたら山でいいんじゃん。だってこのへんのひとみんなアレのこと山っていってるよ? 山だよ山。木ぃはえてたら山。だってみた感じ山だもん。ヤマヤマ。国土地理院がそういうんだからヤマ。と、こんどおねえさんにあったらそう主張しようとおもいました。
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